親は公務員で非農家出身の新規就農者です。
岡山大学農学部の大学院で遺伝子マーカーを使った品種改良技術の基礎研究をやっていました。
研究者になるつもりで大学院を合わせて8年も大学にいたのですが、壁にぶち当たり、そんなとき本田健さんの「ライフワークで豊かに生きる 」という本を読み、自分の本当にやりたいことを見つめなおした結果、農家になるという道が自分の中で輝き出しました。
大学を去った後、香川のレタス農家(法人で減農薬栽培)で3カ月、群馬の有機栽培農家で3か月ボラバイト(ボランティアアルバイト)をして実際の農作業を経験。農作業自体は全く苦ではなく、むしろ楽しく充実した毎日でした。
ただ、就農資金が全くゼロだったことや、パートナーもいなかったことで、現実的にしばらく研究職のサラリーマンをやってました。その間、書籍やインターネット等により無農薬栽培の情報を集め、真庭市の親戚の畑で野菜の栽培を実践し、農業ノウハウの習得に努めてきました。
そして現在の妻に巡り合い、結婚。子どもも生まれ、妻の理解も得られ、岡山の足守に家を建てて就農する決意ができました。
親には当初からずっと反対されてましたが、今ではずいぶん協力的になってくれました。
岡山大学農学部での基礎的な学力に裏打ちされた独自の栽培理論により、無農薬、無化学肥料栽培を行っています。4年目である2014年にハウスを建設し、トマト栽培を経営の軸にして、経営の安定を目指しています。徐々に加工にも手を広げていければと思ってます。
自分で工夫して、美味しい(当然安全)野菜を作って、いろんな人に喜んで買ってもらって、農家として生計を立てられて、家族が幸せならそれが一番だと思ってます。
その結果、同じように新規就農したい若者に道が開け、日本が自然豊かなよりよい国になればいいと思っています。